あたしは、

のん気な子ね ってお母さんからよく言われたし

のん気だね って友達からもよく言われたし

のびのびしたいい子です って家庭訪問の時にも言われたし


とにかく あたしはのん気な子らしいのです

だけど あたしはそんな自分が気に入らないのです

のん気だね って無神経みたいだし(実際そういう意味かもしれないけど)



あたしは、大人になりたい





































形があっても、大人になれるわけじゃないけど





































「…理解できない」

「は?」

彼はめずらしくご自慢のポーカーフェイスを崩してなんともまぬけな声を出した

「お前、主語をきちんとつけろって言ってるだろ」

「え?あぁ、声に出してた?ごめんごめん」

「何考えてたんだよ」

「君のことだよ」

と、サスケの肩に頭をおく
サスケは重いと悪態をついたけどため息を一つつくと、頭をポンポンとしてくれ


「で、何が理解できないんだ?」

「もーいーじゃん」

「…そう言われると気になるんだよ」

「もー…どうでもいいことなんだってば」

「お前はどうでもいいことならすぐに言うんだよ」

「…だってサスケ怒るし」

「…怒ること考えてたのか?」

と、途端に肩を動かされた
思いっきり体をまかせていたあたしは、サスケのひざの上に倒れた

「いったぁー」

サスケの困ったような、怒ったような顔がよく見える
やっぱり下から見てもかっこいいね、サスケ

サスケは読んでた本をぱたんと閉じる

「読み聞かせしてー」

「話をそらすなよ」

「なんでもう怒ってるのー?」

「別に怒ってない」

「怒ってるってー」

「…話さないからだろ」

「あたしはサスケが怒るのが嫌だから話さないのー」

「話さないと怒るんだけど」

「…」

しまった、ここからだとサスケの顔が正面にあって、ごまかすことができない
あたしはごまかすと目がおよぐ
このやろう、こいつこれがねらいだな
でないとサスケが黙って膝枕を許してくれるわけない

「おら、吐け」

「おぇー」

「汚い」

ぺちっとでこを叩かれた
あたしは仕方ないと、いかにもなため息をついてみる

「サスケがねー」

「あぁ」

「だいすき」

「おら」

髪の毛をぐっしゃぐしゃにされた
ひどい、女の子の大切な髪を

「ひぃー」

「まじめに、何なんだよ」

「……あたし、サスケが、復讐するとかって……理解できない」

すると、サスケは驚いた顔をした
どうしよう どうしよう

「…まぁ、仕方ねぇと、思う」

「…え?」

「なんだよ」

「怒らないの?」

「…約束したし」

あぁ、変なところでまじめだなぁ
そんなところも大好きだ

「ごめんね、あたしには家族も友達もサスケもいるし」

「…普通そうだろ」

「え?普通の人にもサスケがいるの?一家に一人サスケ君、みたいな」

「そこじゃない」

またぺちっとでこを叩かれた

「いたーぃ」

「嘘つけ」

「…でね、理解できないから、やってほしくないっていうか…」

「…」

「…ごめん、もうちょいあたしが大人だったら、分かったのかも」

「…別に」

「でも何回もサスケの身になって考えてみたんだけど…どうしても…やっぱ、実感がないからかな…?よくわかんなかった」

「別、お前は分からなくていい」

サスケは、あたしの目を見てない

「サースーケー」

「なんだよ」

「あたしのために復讐やめてって言ったら」

「…」

「やめる?」

「いや」

「…愛がなーい」

「そりゃあ残念だったな」

「…あたし、大人になりたいな」

「は?」

「早くサスケと結婚したーい」

「何だよそれ」

「婚姻届ってどこでもらうの?」

「聞いてねーし」

「……サスケ、ごめんね」

サスケは黙って抱きしめてくれた


早く、早く大人になりたいな

君の気持ちを全て理解できるようになりたい


そんでもって、
君の印鑑とあたしの印鑑をうすっぺらい紙切れに押して、
あたしの薬指には君が悩みに悩んで買ってくれた指輪があって、
二人だけの新しい家に真っ白なペンキを塗って、
豪華な教会に友達をたくさん招待して、
夫婦ではじめての共同作業とやらをして、


いつまでも、傍にいれたらいいな





「あたしダイヤじゃなくてもいーよ」

「…主語は?」




"Even if there is form, I am not familiar with an adult" The end...



















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