冬になったら、したいことがあります。





































繋いだ手は、暖かさが連鎖して。






































冬には私の誕生日があります。

そして、してもらいたいことがあります。

それはやっぱり、恋人に言うべきですね。


「サスケー!」

とりあえず大声で呼んでみる。

ここは、商店街。
今、お母さんから頼まれておつかい中。
…別に、サスケと一緒に来たわけではないんです。

…だから、呼んでも来るはずないです。

分かってはいたけど、抑えきれなくなった気持ちが言葉になってしまった。

「サースーケー」

別に商店街でサスケの名前を呼ぶのは慣れている(?)ので誰も驚いたりはしない。

と、いうよりも自分でサスケを呼びに行くのが面倒くさいだけ。
それに、わがままだけで会うのはサスケにとっていいことではないだろう。


でも、ここの商店街の人たちは優しい。

私の声は連鎖する。

サスケのところまで。


「…やぁっ」

気がつけば後ろにサスケの気配。
顔を確認しなくたって分かる、サスケの存在。

「オレのいないところで、オレを呼ぶなよ」

「ごめんごめん、つい癖になっちゃって」

綺麗そうなトマトを選びながら応える。

「どんな癖だよ」

サスケはまだぶつぶつ言ってたけど、頼まれた数よりも二個多く、トマトを買って、サスケに ついでだし、ちょっとそこら辺で話そうよ っていうと、すんなり了承してくれた。

「なんで商店街でオレを呼ぶんだよ」

「サスケが来てくれるって信じてたから」

「…」

「仕方ないじゃん、会いたくなったら言葉に出るんだもん」

「…」

「…照れてんのー?」

ちょっと赤みがかったサスケの頬に触ろうとするとサスケが振り払った。

「触るなよ」

「なんでよー、サスケほっぺ気持ちいじゃん」

「…触ったのかよ」

「寝てるときは触り放題だし」

「変態か」

「ひどっ、サスケだって私が寝てるとき触ったりしてんじゃないの?」

「してるわけないだろ」

「ぶー、でもさ、会いたくなったりはするでしょ?ついつい名前呼んじゃったり…」

「…」

「あるんだぁ」

「間違えて金魚に」

「金魚ッ!?ひどっ」

「冗談だ」

手のひらを顔の前に出して、目線下向きに、眉毛は困ったように、くしゃっと笑う。
あまり顔を見られたくないからだろう。サスケは最初から笑うときはこうで、癖になってる。一番、いい顔。




「なに」

「肩」

貸して と、あとに続くんだろう。やや後ろにいたサスケの顔が私の肩、背中あたりにのしかかる。

「重いー」

「お前より軽い」

「嘘っ!?」

「嘘」

また、おかしそうにくつくつと笑っている。

サスケのぬくもりが背中に感じられて、冷たい風も感じなかった。

でも、手は冷たい。


「サスケ、私もうすぐ誕生日よ」
「…そうだ」
「今思い出したって感じだね」
「…そんなことない。それならオレの誕生日は?」
「7月23日」
「…」
「愛する人の誕生日は忘れないものでしょう」
「…すいません」

素直なサスケがらしくなくて、かわいくて、いつもは私より上にある頭をぽんぽんとなでる。

「何がほしいんだ?」

「そりゃあもうサスケに決まっているでしょう」

「却下」

「えー」

「それ以外」

「けちー」

「何もいらないのか」

「…じゃあ手をちょーだい」

「…お前、手ェあるじゃん」

「そーゆうんじゃなくてー」

「何だよ」

「手、つないで」

「あ?」

きゅっと、繋いでくれた。意外とすぐに繋いでくれたのが嬉しかった。サスケの手は暖かかった。

「あったかーい」

「こんなんでいいのかよ」

「よくないー。」

「…どういう意味だ?」

「私が繋いでって言った時は、いつでもどこでも繋いでくれればいいよ。」

「…それは…」

「いーよねっ?」

ほい、とサスケの手の上にトマトをのせる。

「私の手をトマトだと思えば大丈夫」

「…それは無理が…」

「こんな簡単なこと、馬鹿でもできるよ。」

「…」

顔を上げたサスケに額をこつん、とぶつけられた。


手は、離していない。
もう、あったかくなった。

何もかもが連鎖して愛しさが重なり合う。


「サスケ」

「何だよ」

「大丈夫」


あなたのために、真っ赤な手袋をしてあげるから。




"Warmth chains the hand which I joined by and." The end...


















広告 [PR]ヒートテック  転職支援 わけあり商品 無料 チャットレディ ブログ blog