まったのようにそれは、














そこに気持ちがあるのかどうか確かめたくて、無造作に貴方の手を取った。そんな単純な作業で貴方の気持ちが掴める訳でもなくて、行き場がなくなった私の目に自然と涙が零れた


「何、泣いてんですかィ?」


「ふ、頼りなぁ…」


泣いた私にそっと手を差し伸べて涙をすくってくれた総悟。でも顔を見ると総悟だって泣きそうだ。そんな総悟を見て思わず笑みが零れた
私が泣いちゃったから、泣けないんだよね


「何、泣いてんでしょうね」


「うん」


悲しいくらいに儚い想いに包まれて、何も身動きの取れない私達はただ涙を流すことしかできなかった


「本当、しょうがないですぜ」


「分かってるのにね」


もう一度、握った手をぎゅっと握り締める


「好きですぜ」


「私もだよ」


あぁ、なんて。こんなに幸せなことない。


なのに、なんでこうも不安なのだろう。足元が見えない、ふらついて、視界がハッキリしない。握った手はこんなに頼りないものなんだろうか。


「仕方ない、今は泣きましょう」


「今は?」


「今だけ」


「うん」


「いつか、変わりますぜ」


「そう?」


「きっと。変わって見せまさァ」


それと同時に総悟の瞳からも涙が零れた。かくん、と総悟の首が下へ。泣き顔は見られたくないのだろう。こんな時まで変なプライド。
それがこんなにも、愛しい。


そっと総悟の頬に触れて、目が合って、唇が触れ合った


「愛してまさァ」


甘い吐息に混じる甘い声
だけど涙は止まらない


足りない想いを埋める様に私たちは口付けをしあった
短い切れのよい音が頭に響く



こんなにも、弱い




いつになったら、私達は強くなれますか?
二人でいたら強くなれるなんて、二人でいたら勇気が湧くなんて、嘘だ。それとも私達が足りないだけですか?何が足りないんですか?愛ですか?想いですか?


どうせ、こんなの屁理屈だって分かってる。自分達を正当化したいだけ。


だって私達は、はなから勇気なんてもの持ってなかったじゃない?ただ、がむしゃらにそれがほしくて今まで走ってきただけだ。だけど、いつまでもそれから逃げているわけにはいかない。そういう時に人を求めて、人はその人から勇気をもらうものだ。
だけど、私達はあげる勇気さえ持ってない。だからずたずたのぼろぼろになって落ちていくしかない。こんなの、駄目だ。終わらないじゃない。いつまでもこうやって二人で寄り添って逃げるわけにはいかない。


「ねぇ、総悟」


「嫌でさァ」


「・・・」


「オレは、さんを愛してます。それだけじゃ、なんで」


なんで、駄目なんですかィ?って声が小さく響いた。総悟は唇も震えていた。ますます下を向く。ごめん、ごめんね総悟。


「でも、総悟・・・駄目なんだよ、このままじゃ・・・」


「でもオレは、さん以外の女愛せやしません」


「・・・それは、私も一緒だよ・・・」


「じゃあ一体どうするんですかィ?」


「・・・ごめん、どうしようもなかったね」


そうやって終わらないサイクルを続けます。もういいか、いっそのこと。このままどろどろで生きていこうか。そう思えたら、案外楽かもしれない。


「・・・少し、頑張ってみようか」


「・・・」


「ね、総悟」


「オレ、だらしないですねィ」


「かなりね」


ふっ、て笑うと総悟が顔をあげた。ずっと見てたはずなのに、改めて目を合わせると不思議な気分になった。へらへら笑ったりなんかしてない。いつもより真剣で、目が、まっすぐ私を見る。泣き止んだばっかりの潤んだ瞳で。


「・・・強くなりまさァ」


「うん」


「一生、守りまさァ」


「うん」


「だから、お願いしやす」


「・・・」














「一生、オレの傍にいてくだせぇ」















「うん、ありがとう」




絡まった糸のようにそれは、厄介で脆いもの

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